ゴム型作成について
ゴム型作成の基本的な流れは上表のとおりです。お客様が準備された金型原型(シルバーや真鍮など)を送付していただければ、そのままの状態でゴム型を作成いたしまして鋳造工程へ進みます。他にも様々なケースがございますので、一部を下にご案内いたします。
金型原型から、ゴム型を作成する場合
量産品の大半はこのケースに当てはまります。何らかの方法で金属の状態にしたものを原型として、シリコンゴムで型取りいたします。ゴム型を使い込むことで劣化したときも、原型が金属であれば、何度でも作り直しが可能です。熱硬化シリコンと常温硬化シリコンともに製作できます。
ワックス原型から、直接ゴム型作成する場合
お預かりしたワックスをそのまま鋳造すると問題が起こる可能性が高い場合や、万が一の鋳造不良を回避するために、ワックスから直接ゴム型を作成することも可能です。この場合、常温硬化シリコンで製作いたしますので、通常の熱硬化シリコンより収縮を小さく抑えられるメリットがありますが、製作日数は1~2日余分にかかり、耐久性はやや劣ります。ゴム型の代金も1.5倍ほど必要です。またゴム型を切開する(ワックスを取り出す)際、ワックスが傷ついたり、破損することがございます。取り出したワックスは破損しなかった場合も破損した場合も、その状態のままお返しします。大量生産の場合はシリコンの耐久性の問題が起こると思われますので、金型原型を準備されるなど早期に次の対応をされるようお奨めします。
金属以外の素材を原型とする場合
金属以外でも、樹脂などの硬いものであれば型取りは可能です。お客様で判断が難しい場合はお問合せください。
ワックスを鋳造したものを、そのまま金型原型として、ゴム型を作成する場合
彫刻したワックスを鋳造した直後の製品は少し肌が荒れていたり、彫刻の際には気付かなかった傷が目立つ場合がございます。これらの不必要な傷やバリを取り除くなど必要に応じた仕上げをし、原型として完璧な状態にしてから、ゴム型を作成いたします。原型の仕上げはお客様でされる場合が大半ですが、弊社へお任せいただくこともできます。
原型仕上げをお客様でされる場合
お預かりしたワックスをシルバーで鋳造しましたら、一旦お送りいたします。ご希望のニュアンスの通りに研磨していただいた後、再度お送りいただきまして、弊社でゴム型を作成いたします。量産時の仕上げを弊社へご依頼の場合は、この金型原型を参考にいたしますのでサンプルに相応しい仕上げをしてください
※量産時の仕上げサンプルは改めて後日送付していただいても構いません。
原型仕上げを弊社へご依頼いただく場合
量産時にご希望の雰囲気を、できるだけ詳しく、分かりやすくお伝えください。仕上げの微妙なニュアンスは弊社の職人にお任せいただきます。原型の仕上げができましたら宅配にてお送りしますので、お客様の目で最終確認していただきます。確認していただいて問題がなければゴム型作成へ進み、変更があれば同じ作業を繰り返します。
原型仕上げを弊社へご依頼いただき、仕上がりの確認を省かれる場合
基本的には前述のように確実なプロセスを経ます。お急ぎで原型を往復させる余裕がないため確認作業を省かれる場合は、すべて弊社の職人にお任せいただきます。その際はお客様ご希望のニュアンスと相違がありましても、ご容赦ください
※ 原型確認のためのメール画像添付は致しておりません。
ゴム型の単価
単価は完成したゴム型の重さと、シリコンのタイプによって計算いたします。(納品の際にゴム型の重量をプリントアウトしたものを添付します)。シリコンのタイプは「熱硬化タイプ」と「常温硬化タイプ」の2種類ございます。熱硬化タイプは耐久性に優れているため、量産を前提としたものに多く採用されますが、常温硬化に比べて収縮が大きいのが弱点です。常温硬化タイプは収縮が抑えられますが耐久性が低く、コストが高いため量産には向きません。熱に弱いワックスや樹脂などを型取りする場合に多く採用されます。
シリコンゴムの種類 | 単価(円/g) | 耐久性 | 収縮率 |
---|---|---|---|
熱硬化タイプ | パートナー会員様専用ページをご覧ください | 優 | 大 |
常温硬化タイプ | パートナー会員様専用ページをご覧ください | 劣 | 小 |
※ゴム型単価(概算)は下の表を参考にしてください
※表は左右にスクロールしてご覧いただけます。
例 | リング(小) | ペンダント(小) | パーツ | リング(大) | ペンダント(大) | バングル(小) | バングル(大) |
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熱硬化タイプ | 2200 | 2200 | 2200 | 3400 | 3200 | 7000 | 8400 |
常温硬化タイプ | 2200 | 3300 | 3300 | 5100 | 4800 | 10500 | 12600 |
ゴム型の大きさ
ゴム型は、複製するものより大きさに余裕のある枠で型取りいたします(原型の周囲に最低5~10ミリ程度の余裕が必要)枠の大きさは数十種類ございますが、選定は弊社スタッフにご一任ください。
金型原型返却のタイミング
お預かりした金型原型はゴム型製作後に順次お返しいたします。できるだけ初回の鋳造品納品時にお返しいたしますが、納品のタイミングによっては後日のご返却になることがございます。またゴム型と同様に弊社でお預かりすることも可能です。ゴム型が破損した際、すぐに作り直しすることができるなど、スピーディーな対応ができますので、ご希望の場合はお申し付けください。